皆さんは楽天モバイルをご存知でしょうか?
ご利用中の方も多くいらっしゃいますし、名前だけは聞いたことがあるという方も大勢いらっしゃることでしょう。
この楽天モバイルを運営している「株式会社楽天」が、同じく格安SIMを提供している株式会社プラスワン・マーケティングからFREETELを買収しました。
今回は、楽天モバイルがFREETELを買収したことによるユーザーへの影響や、今後のMVNOの動向について目を向けてみようと思います。
Contents
楽天モバイルがFREETELを買収したことによる影響
(1)FREETELが楽天モバイルに変わるのはいつから?
FREETELを提供・運営していた株式会社プラスワン・マーケティングは、2017年11月1日より株式会社楽天へと通信事業を5億円で売却しました。
これにより、楽天モバイルの総契約数が140万件を突破し、個人向けMVNO事業者として首位とされていた「IIJ(株式会社インターネットイニシアティブ)を抜きました。
実際にサービス名が変わるのは来年の2018年1月頃とされていますが、サービス内容はFREETEL従来のものはそのまま残すとされています。
これは、楽天が独自で行ったアンケートより、価格面での不満が少なかったとされるためです。
反面、FREETELでは通信速度の面での不評が多い為、回線増に伴う設備投資を行い、楽天モバイルが元々使用していた回線に随時切り替えることで品質向上を図っていくとのことです。
(2)双方のユーザーへの影響は?
既に楽天モバイルを利用しているユーザーへの影響はありません。
また、FREETELユーザーに対しても、現状はユーザー側で行わなければならない設定や申請はないようです。
2018年1月以降に変更となる可能性はありますが、その際は公式ホームページで通知されるようなので、そちらをチェックするようにしてください。
楽天モバイルがFREETELを買収した理由
楽天モバイルがFREETELを5億円もの資金をかけてまで買収したのは何故でしょうか?
理由は単純明快で、事業規模の拡大が見込める為とされています。
調査会社のMM総研が2017年6月時点で発表した同年3月末時点でのユーザー数は下記の通りです。
・楽天モバイル→78万回線(格安SIM事業者内第3位)
・FREETEL→43.3万回線
FREETELを買収することで契約者数は120万回線を超える見込みが立ち、事業規模を拡大させることが出来ます。
また、FREETELユーザーを取り込むことで、元々の自社サービスである楽天サービスユーザーを増やせる点も理由として挙げられそうです。
FREETELの経営不振から見る格安SIM業界の今後の動向
株式会社プラスワン・マーケティングのFREETELは、元々経営状況が芳しくなかったようです。
今回の買収により楽天が公表したプラスワン・マーケティングの業績は、売上高100億円強に対し営業利益は54億円弱のマイナスでした。
格安SIM事業者は、大手キャリアより貸与された回線を利用してサービスを展開しています。
その為、大手キャリアと比較した際に価格面で大きく差をつけて勝負をすることが出来ていました。
ところが「強豪となる格安SIM事業者の急増」「大手キャリアの割安プランの提供」の2点により、元々薄利多売であった格安SIM事業の運営が困難になりつつあるのです。
プラスワン・マーケティング社は有名タレントを起用した広告宣伝や店舗の増設を図ることで顧客獲得に向けて企業努力を続けていました。
ですが、こうした背景に伴い思うような顧客獲得が出来ずに資金繰りが悪化し、経営が困難になったものと推察できます。
他の格安SIM事業者においても同様のことは十分に起こりえると言えるでしょう。
楽天は今後も携帯電話事業に注力していく
格安SIM事業者が厳しいとされている一方、楽天モバイルについては今回のFREETEL買収に伴う契約者数の大幅増からも伺えますが、携帯電話事業に注力していくものと思えます。
2017年12月14日、株式会社楽天は「第4の携帯電話事業者」として、総務省が2018年に実施する周波数の追加割り当てに申請を行うという発表が為されました。
この申請が通れば、auやdocomo、SoftBankに次ぐ第4の携帯電話事業者としてサービスが展開・運営されることとなります。
そうなることにより、今まではdocomoより貸与された回線を利用してのサービス提供だったものが自社回線保有によるサービス提供となり、更なる通信品質の改善が見込めます。
また、更なる割安な料金プランを制定される可能性もあります。
このことからも、不安視される格安SIM事業者の中でも楽天モバイルは安心であると言えるでしょう。
【まとめ】楽天モバイルがFREETELを買収!?楽天モバイルユーザーへの影響は?
・楽天モバイルがFREETELを買収
・それに伴う双方のユーザーへの影響は現状なし
・楽天モバイルは今後も事業拡大を目指して運営される
・2019年にはauやdocomo、SoftBankに次ぐ「第4の携帯電話事業者」になる可能性がある
いかがでしたでしょうか。
元々割安である楽天モバイルですが、ユーザー数が増えればさらに良質なサービスが提供される可能性が大きくなります。
長期継続しているユーザーに対しての優遇措置が講じられる可能性もありますので、今の内に契約しておくのが良いかもしれませんよ!